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失われた誕生日に
生が近づいていく
あなたのてのなかの
わたしのてに
緩慢に伝わる体温
あなたはあなた わたしはわたし
記憶を失った愛が
誰かを呼んでいる
紅く染まった地平線で
何かが終わる
ひっそりと
ひそやかに
呼吸が止まる一瞬の
幸福に狂っていく夢


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2017.12.12 Tue l l コメント (6) トラックバック (0) l top
ひとり または
ふたり の
翻訳された愛の記憶
私は不在だった
死んだ猫が
台所で身繕いを始める頃
やわらかに
ゆるやかに
季節が失われていく
あなたのなかの
私の体温が冷えていく
生きることは液体のようだ
私は私という容器のなかで
溺れている



2016.10.30 Sun l l コメント (12) トラックバック (0) l top
私は眠り始める

風景を捨てた視線が通り過ぎた
冷えた肉体
遠さという距離を握りしめた
呼吸の音
夢の終わったところで擦れ違った
恋愛論のやさしさが痛い
鳥の飛び去った後の空に抱きしめられて
私は眠り始める
至る所にさよならと書き始める
いま私はどこにいるのだろう
突然 埋葬された肉体のどこかで
失われた誕生日が死に近づいていく
やわらかにゆるやかに呼吸が止まる

私は眠っている



2016.01.26 Tue l l コメント (6) トラックバック (0) l top
空が堕ちてくる
てのひらのなかに
不意に産まれてくるもの
ここは
どこ?
あれは
なに?
問う事の恐怖に
季節を食べる
重なりあう呼吸のなかで
取り残された季節の影

骸の唇が
雨の最初の
一粒に濡れる



2016.01.03 Sun l l コメント (2) トラックバック (0) l top
人恋し窓をあければ風の音

わたし または あなたの抱擁された恋

人肌恋し寝返りうてば霜柱

ひとり または ふたりの翻訳された恋

そしてもう一度
記憶と季節の距離に
朝がやってくる



2015.12.06 Sun l l コメント (8) トラックバック (0) l top
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