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ひとり または
ふたり の
翻訳された愛の記憶
私は不在だった
死んだ猫が
台所で身繕いを始める頃
やわらかに
ゆるやかに
季節が失われていく
あなたのなかの
私の体温が冷えていく
生きることは液体のようだ
私は私という容器のなかで
溺れている



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2016.10.30 Sun l l コメント (10) トラックバック (0) l top
私は眠り始める

風景を捨てた視線が通り過ぎた
冷えた肉体
遠さという距離を握りしめた
呼吸の音
夢の終わったところで擦れ違った
恋愛論のやさしさが痛い
鳥の飛び去った後の空に抱きしめられて
私は眠り始める
至る所にさよならと書き始める
いま私はどこにいるのだろう
突然 埋葬された肉体のどこかで
失われた誕生日が死に近づいていく
やわらかにゆるやかに呼吸が止まる

私は眠っている



2016.01.26 Tue l l コメント (6) トラックバック (0) l top
空が堕ちてくる
てのひらのなかに
不意に産まれてくるもの
ここは
どこ?
あれは
なに?
問う事の恐怖に
季節を食べる
重なりあう呼吸のなかで
取り残された季節の影

骸の唇が
雨の最初の
一粒に濡れる



2016.01.03 Sun l l コメント (2) トラックバック (0) l top
人恋し窓をあければ風の音

わたし または あなたの抱擁された恋

人肌恋し寝返りうてば霜柱

ひとり または ふたりの翻訳された恋

そしてもう一度
記憶と季節の距離に
朝がやってくる



2015.12.06 Sun l l コメント (8) トラックバック (0) l top
標高3000mのメキシコの高地に
蝶のなる樹がある
メキシコミチワカン州エルロザリオの森
シェラマドレ山脈の
樅の林の一角
北米五大湖あたりから
集団越冬のため
3000kmを超える距離を飛び続け
一本の樅の樹を椛色に染める
越冬中の蝶は体内に充分な脂肪分を蓄え
一冬絶食しても生きられるという
無数の蝶が確かに息づいているはずなのに
不思議なほど静かだ
先祖への想いか
命の臭いか
地球の磁場と自転のなか
春の訪れと共に
ゆっくりと舞い始め
空を埋め尽くすように舞い続ける
やがて
幾千万頭の蝶が
幾重にも重なりあい
先祖の故郷である五大湖に還っていく
そして
人の優しさに出逢ってしまった蝶だけが
還る事もなく
想い出のなかで
椛色の羽を揺らし続けている



2015.11.03 Tue l l コメント (4) トラックバック (0) l top
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